カードローンを利用するのに総量規制とはどんなものなんでしょうか?

 

消費者金融や銀行など、金融関連の話題でたまに目にするのが「総量規制」という言葉。総量規制とは消費者にとって味方なので消化?敵なのでしょうか?

【総量規制】とはなんでしょうか?

賃金業法の法改正により、個人消費者の「多重債務など借りすぎによる破綻問題」を解決するために構成された法律が「総量規制」です。

 

規制というと、利用者が不利益を受けるようなネガティブなイメージがあるように捉えてしまいがちですが、この法律はそうではなく、個人消費者が「返済能力をオーバーするような融資を受けない」ようにすることが目的の法律なんです。

 

では、この法律を破るとどうなるのでしょうか?処罰を受けるのは貸金業者?それとも消費者なのでしょうか?

罰せられるのは貸金業者です。違反すると罰金や懲役等の処罰が待っています。個人消費者はこの法律によって保護されますので、例え総量規制よりも多くの融資を受けても罰せられることはありません。また、融資可能な限度額を超えている額をすぐに返納しなくてはいけないという決まりも、実はないんです。

 

ですから、以前はもっと借りてもらうためになりふり構わなかった貸金業者も、今では貸すことに慎重になっていますし、審査もきちんと行うようになりました。利用者の返済能力を確かめるようになりました。以前はそれすらしないでお金を貸していたということに驚きです。

 

そのために多くの多重債務者、自己破産者が発生していきました。消費者金融の悪しきイメージはそれによるものでしょう。今では上手に利用する人達が増えましたが、その要因として総量規制があるのではないでしょうか。

 

各種銀行ローンは総量規制対象外。

お金の借り過ぎを防ぐための「総量規制」なので、銀行からの住宅ローン、自動車ローンなど担保があるような厳しい審査で契約されたローンはすでに返済能力の範囲内ですので、あらかじめ銀行ローンは総量規制の対象外となっています。

 

総量規制の対象になっている消費者金融のカードローンは基本、無担保での借入れなので対象になるというわけです。

 

他にも総量規制の対象から外されているのがクレジットカードのショッピング利用です。クレジットカードの基本的な利用方法として、お買い物をローンで返済していくというのは総量規制の対象外となりますので、新規でカードローンを申し込む場合の年収の3分の1までという決まりには当てはまりません。

 

総量規制という制限があるとしても、消費者金融には様々なサービスがあります。30日間無利息サービスや即日融資など。銀行にはないサービスを行うことで差別化しています。しかし最近では銀行のカードローンも同じようなサービスを展開しているのを見かけるようになりました。そのため総量規制が消費者金融にとって余計に不利な規制になっていると指摘があり、銀行カードローンのサービスに物言いがついてきているようです。